◆前置き 購入に至った経緯など
「幻日のヨハネ」とは、ラブライブ!シリーズのうちの1つである「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場する9人のメインキャラクターのうちの1人「津島善子」にスポットを当てた派生作品だ。彼女は重度の中二病を患っており、「堕天使ヨハネ」と名乗っている。
というくらいの情報しか自分は「幻日のヨハネ」について知らない。ラブライブはμ'sの頃はしつこく映画を見る程度にハマっていたものの、サンシャインにはうまく馴染めなかったからだ。善子はかなり尖ったキャラクターだったので、本名をしっかり覚える程度には印象に残っていたが…所詮はその程度だ。アニメ題材のゲームにも関わらず、原作を全く知らない。
そんな状態でなぜ購入したか?決して美少女絵に釣られたわけではない。ヨウちゃんの生脚をいやらしい目で見てなどいない。見ていたのはこのゲームの制作会社だ。なんとあの「インティ・クリエイツ」である。(インティについては多分グリムガーディアンズのところで書いた。)インティ・クリエイツが作る2Dアクションであれば面白いゲームなのだろうと確信して購入した。
◆どんなゲーム?
「幻日のヨハネ」を基に作られたオリジナル(多分)ストーリー。作品の舞台である「ヌマズ」に現れた海底ダンジョン。そこに迷い込んだ8人の仲間を救出するため、主人公ヨハネは相棒ライラプスとともにダンジョンへと潜っていく。みたいな感じのストーリー。導入が結構あっという間に終わったのでいまいち内容が頭に入ってない。
いわゆるメトロイドヴァニアの2Dアクションゲーム。迷路のようになっている海底ダンジョンを攻略し、仲間を救出することが目的。ダンジョン内で敵を倒したりオブジェクトを破壊したりすることで得られる素材から、武器や防具などを製作することができる。そのほか、相棒ライラプスによる攻撃や救出した仲間による固有アクションが存在する。ドロップアイテムの楽譜を所持してる際にピンチになると歌が流れる。
◆遊んだ感想・良かった点
・2Dアクションは安定のクオリティ
今回はラブライブのファンゲームなので、流石に簡単なゲームになってるのかな?と思ったりもしたが、普通に難しい。手を抜かずにやりごたえのあるゲームに仕上がっていた。 このゲームを触った中で特に難しいと思ったのはは「攻撃の硬直」の管理だった。ヨハネの武器攻撃や仲間の攻撃を行うと空中に静止したり、素早く次の攻撃に移れないなどの独特の硬直が発生する。最初のうちは攻撃力が弱く、ザコでも一撃で倒すことができない。また、接近して攻撃しなければならないので攻撃した直後の硬直にカウンターを喰らう。装備が整わないうちは最初のザコでも攻撃パターンを把握して、丁寧丁寧丁寧に隙をついてく必要があった。後に遠距離攻撃や純粋な高火力の剣などを作れるようになるので、次第にプレイは雑になっていった。
ボス戦は相変わらず「死にゲー」だった。初見プレイで突破はまず不可能に近く、何度も挑戦して敵の攻撃パターンを把握し、避け方を学習して詰めていく。そして、HPをある程度削ると攻撃パターンが変わるので絶望する。しかし最終的に全ての攻撃パターンを把握し、敵の攻撃を全て避け攻撃を叩き込むのはとても気持ちがいい。
・マップ見ながらサクサク進める
右上にミニマップが表示されるので道に迷うことなく、またそのフロアから続いてるフロアの数と位置がわかるので探索がしやすい。ミニマップはボタン1つで表示非表示を切り替えることもできる。グリムガーディアンズにも欲しかったんや、これが。
ダンジョンの途中には訪れると全回復する休憩ポイントが存在しており、これはメニュー画面から一度訪れた場所であればファストトラベルが出来る。なかなかこまめに設置してあるので、ダンジョンを隈なく探す際に非常に便利。しかし訪れないと使用出来ないので、どんどん進んでいくとこの休憩ポイントを解放しないまま奥まで行って全滅…ということが起こるかもしれないので、普段から隈なく探索するよう気をつける必要があったんですね。
・魅力的なキャラクターで固有のアクション
主人公として操作するのは津島善子ヨハネの1人だけだが、このゲームには他にも個性的なキャラクターが8人登場する。ラブライブサンシャイン本編では善子ヨハネを合わせた計9人でAqoursというスクールアイドルユニットを組み、歌や踊りを披露している。
彼女たちはゲーム内では要救助者としてダンジョンの各地に閉じ込められている。助けるためにはダンジョンを探索し、ボスを倒す必要がある。助けると特別な会話が発生したのちに固有のアクションが行えるようになる。簡単にいうとロックマンの特殊武器のような要素だ。
ダンジョン内では初見では探索できないような場所でも、彼女達を救出することで使用可能になる固有アクションを使えば道を切り開いていくことができる。探索してマップを完成させていくのがメトロイドヴァニアの醍醐味だが、それをうまくラブライブの要素とマッチングさせていると感じた。とても楽しい。
・Aqoursの魅力に気付く
発売日が迫る中、幻日のヨハネの情報を漁る際にまず目を引かれたのはなんだかんだでやはりヨウちゃんの健康的な脚であった。そう、Aqoursが魅力的なのである。
まず、注目すべきなのはやはり外見だろう。彼女達はヨハネを筆頭にまるでコスプレパーティを開いているかのような装束に身を包んでいる。パッと見ただけで可愛い。だがただ可愛いだけではない。村娘、魔王、妖精などという極端なコンセプトによって、彼女達の内面的な特徴を外見へとアウトプットしている。
登場シーンは全てフルボイスである。さらに固有アクションをする際のボイスでは、ヨハネとの掛け合いもある。攻撃する度に可愛い女の子の声が聞けるので、耳が幸せになっていくのだ。難しい難易度でも頑張っていく活力になるだろう。彼女たちとともにダンジョンを抜け出したときには箱推しになっていること間違いなし。
主題歌である「Deep Blue」も必聴だ。今のところ(執筆時点で)聞く手段は公式PV、ゲーム中のデス時、ゲームEDしかない。アイドルらしい勢いのある曲ではなく、なんというかオシャレな曲で、個人的にはブッ刺さりだった。公式PVでゲームの映像と併せながら聴くと、すっごく面白そうなゲームに見える。実在面白い。
・困ったらゴリ押しができる
このゲーム、普通に難しいので2Dアクションに慣れていない人がプレイするとなかなかしんどいと思う。特にボス戦は死にゲーで、素直に攻略しようとするとなかなか時間がかかるしストレスになる。だが安心してほしい。確かに難しいがプレイヤースキルを無視してゴリ押しで進める手段がいくつかある。
まず一つ目の手段は回復アイテムによるゴリ押し。回復アイテムは所持制限がなく、メニューからクールタイムなく使えるので、敵の攻撃を喰らおうが無視して攻撃し続ければ良い。危なくなったら回復すれば、死ぬことなく攻撃し続けることができる。これによって繰り返し挑戦することなくボスを葬ることができる。
二つ目の手段はヨハネの装備と仲間アクションの組み合わせによるゴリ押し。ゲームを進めていくと強力な能力の装備を製作することができたり、仲間のアクションを強化することができたりする。それを利用すればボスを一切行動させることなく瞬殺できる。ラスボスでさえ手も足も出ないので、ゲームを壊してしまうと言っても過言ではない方法だ。この方法はゲームクリア後に気づき、実践して確かめた。
◆遊んだ感想・残念だった点
・価格に対してややボリューム不足
自分がこのゲームをクリアするのにかかった時間は約6時間である。アイテム全製作はしていないが、全エリア踏破はしているのでおよそ遊びきったと言ってもいいだろう。それに対してこの6時間というプレイ時間は、最近のゲームを基準にするとかなり短い方である。
別に短いのはインディーズのゲームなら珍しくはないだろうし、これくらいサクッとした時間で遊べるゲームはむしろ好みである。しかし、このゲームの定価は「5280円」で、自分は早期DLの10%値引き価格「4752円」で購入している。ほぼフルプライスといってもいいこの値段で、このボリュームなのは果たして釣り合っているのだろうか?正直、純粋なゲームとして見た時のコスパは悪いなと思った。
コスパが悪いと感じたのは根拠がある。他のインティ・クリエイツ産のゲームの存在だ。近頃発売したゲームで言えば「蒼き雷霆ガンヴォルト 鎖環」は3980円、「グリムガーディアンズ」は3480円とヨハネよりも値段が安い上、これらのゲームは6時間を超えるプレイ要素が間違いなくある。他にも「白き鋼鉄のX1、2」の2作はさらにそれを下回る価格でボリュームはおよそヨハネと同等の6時間程度だ。同じ会社からそれだけのゲームが出てて、かつ自分はあらかたプレイ済なのでヨハネの価格に対してのボリュームは釣り合ってないと強く感じた。まあ他社版権作品だから高いんですかね。
・話の内容、薄くね?
ストーリー薄くないかしら。会話が発生するタイミングがほとんどボスを倒した直後のみで、大体内容が「ありがとう助かったよー」「このダンジョンなんなんだろうね」、だけでラスボス戦後にダンジョンの正体がわかる、みたいな感じだった。最後に正体がわかっても「あっそう」くらいにしか感じなかった。もう少し道中に一捻り欲しかったな…。
あとキャラクター同士の絡みももう少し欲しかった。会話シーンが少ない上に、だいたいヨハネと他キャラ1のサシの会話しかない。他キャラの絡みとか見たかったなあ。原作のヨハネもそんな感じなのかな?仕方ない、こうなったらラブライブ!サンシャイン!!を見るしかない。
・音楽要素が肩透かし
ダンジョン中で特定の条件を満たすと、音楽が流れてヨハネがパワーアップする。この要素かなり期待していたんですね。しかしちょっと期待はずれだった。またしてもインティ・クリエイツ作の「ガンヴォルト」シリーズが自分の中のハードルを上げていたせいだ。 というのも、ガンヴォルトシリーズもアクションパートで音楽が流れる。簡単に言うと、雑魚敵を連続してぱんぱん倒していくと音楽が流れる。音楽が雑魚敵を殲滅する爽快感を引き立てる。このシステムをかなり気に入っていたので、ヨハネも同じ感じなのかなと勝手に思ってしまっていた。
ガンヴォルトシリーズとヨハネの音楽要素を比較すると、以下のようになる。
要素項目 | ヨハネ | ガンヴォルト |
曲数 | 1 | 8曲以上 |
タイミング | 死亡時(復活を伴う) | 雑魚敵連続撃破&死亡時(復活) |
アイテム | 楽譜が必要 | 基本不要 |
ループ | しない | 条件を満たすまでループ |
曲数は単純に比べれば少ないというだけ。
死亡時に流れる、という点についてだがアクションゲームを普通にプレイすると死亡は回避しようとするし、ボス部屋だろうが回復部屋に戻ることができるので丁寧にプレイすればまず死ぬことはない。なので曲を聴くためにほぼわざと死ぬ必要があるが、この行為はアクションゲームとして破綻してる。また、ドロップアイテムの楽譜がないと流れないが、ドロップ率が渋い。楽譜がなければただ死ぬのみ。やっと流せたと思えばサビ流して終了だ。
対してガンヴォルトは敵をポンポン倒せば音楽が流れるので、能動的に狙いにいける。アクションゲームの性質と非常に合っている。また余計なアイテムは必要ないし基本的にサビがループする。飽きても最新作の鎖環では高スコアで曲が切り替わる。この気持ちよさを知って期待した上での上述ヨハネだったので、かなり期待はずれだった。まあ勝手に期待してただけなんだけれど。せっかくのいい曲なのに、聞ける機会が少ない。
ごめんなさい、後でよくやり直したらアイテム欄から直接楽譜を選択することで任意のタイミングで覚醒モードに出来るみたいです。まあ、だとしても…かな。
◆全体を通した雑感
ゲーム自体はかなり面白かった。アニメだったりが原作のゲームってクソゲーばかりな印象だったけど、今回はインティ・クリエイツを信じて良かった。インティの2Dから得られる楽しさがしっかりとこのヨハネにもあった。買って良かったと思う。残念だった点をかなり長ったらしく書いてるけど、良かった点の感動の方が大きいのでそれほど自分の中では気にしてない。そう、ヨウちゃんの健康的で魅力のある生脚の前では全てがくだらない、些細な問題だ。
ラブライブ!はμ's以降ほとんど追ってなかったけど、今回がきっかけでAqoursがかなり気になり始めた。異次元フェスというアイマス&ラブライブの合同ライブも控えてるし、今からラブライブ全部予習は無理だけどAqoursに関してはなんとか頑張りたいと思う。まずはアニメを見よう。
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