発売日 | 2023年4月14日 |
対応ハード | switch、PS4、steam |
プレイ時間 | 約80時間 |
プレイ動画 | これ |
公式サイト | ここ |
お気に入り度 | 思い出ボム★★★★★ |
◆前置き 購入に至った経緯
ロックマンエグゼとは、ゲームボーイアドバンス専用ソフトとして2000年代に発売されたロックマンシリーズのゲーム。それまで横スクロールのアクションが主だった他ロックマンとは大きく異なるRPGというゲーム性で話題を呼び、アニメやコミックなどメディアミックスも多彩で当時の小学生キッズに大人気だったゲームである。
そして当時、自分も小学生キッズであった。しかしながらゲームをそんなに多くは買ってもらえず、手元にあるロックマンはエグゼ5とゼロ2だけ。周りで流行っていて、やりたいのにやれないとても悔しい思いをしていた。
そんなロックマンエグゼは十数年たった令和の時代でも神ゲーとして話題になることが多く、その話を見かけるたびにあの苦いキッズ時代を思い出す。そしてどうにかしてプレイしたいと願っていたが、プレイできる手段が限られておりなかなか手を出せずにいた。そんな時にSwitchでナンバリングタイトルを全て収録したゲームが発売されるとの知らせが。即購入を決意した。
◆どんなゲーム?
ロックマンエグゼシリーズのナンバリングタイトル1〜6をバージョン違い含めて計10タイトル収録した豪華なゲーム。ロックマンエグゼはアクションが主な他のロックマンシリーズとは大きく異なる、科学が発展した現代を舞台にしたRPG。主人公の光熱斗が相棒であるネットナビ、ロックマンと共に世界征服を企む悪の組織に立ち向かっていく話。
このゲームの醍醐味は「バトルチップ」を用いたカードゲームのような戦略性と、アクションを掛け合わせたバトル。バトルチップの効果は様々あり、バトルの立ち回りとバトルチップの組み合わせで色んな戦略を作り出すことができる。
◆遊んだ感想・良かった点
・ボリュームがやばい
これ一本でエグゼ1〜6の全てを遊ぶことができる。当時のゲームボーイアドバンスのソフトは一本で約5000円ほどするので、仮に全て買おうとすると50000円ほどになるだろう。それが約6000円で手に入る。そう、6000円で50000円が手に入る。
当時はゲームソフトを自分で買うことができないので、親に買ってもらわなければならない。そのために善行を積み、頭を下げて懇願してようやく手に入る代物だった。実際、自分はエグゼをおねだりしても5しか買ってもらえてない(しかも後に知ったが海賊版疑惑がある)。今のキッズは一度頭を下げれば、そんなエグゼがまとめて全て手に入る。素晴らしい時代になったものだ。
・+αの追加要素が豊富
このゲームには通常プレイで手に入らない配信バトルチップや、当時のGBAの周辺機器を使用しなければ使うことができない改造プログラムが存在する。それらは単なるオマケなどではなく、ゲームバランスを大きく揺るがすようなロマンのある要素だった。
バトルチップはボスキャラクター等があしらわれた強力な物。しかし手に入れるには東京ゲームショーなどのリアルイベントに足を運ぶ必要があった。小学生キッズが海浜幕張まで行くのはとても難しい。実質入手不可能であった。
また、周辺機器による改造プログラムはかの有名な「フォルテクロスロックマン」のようにロックマンの性能を飛躍的に向上させる、いわば公式チートのようなものだ。これを使えば通常のゲームがヌルゲーになってしまうほどの性能を持つバランスブレイカー。小学生キッズの憧れであった。しかしロックマンエグゼのソフトでさえ学校テストで100点を取り、徒競走で1位をとり、親に頭を下げ懇願してようやく手に入るであろう代物であるのに、それに加えて周辺機器「カードeリーダー+」を手に入れるのはよほど親が寛容であるか裕福でなければ不可能だった。それに加えてランダム封入である「改造カード」を購入して引き当てたものしか適応することができない。今で言うスマホゲーのガチャのように沼に陥れるシステムになっていた。
そんな要素が今回、ボタン一つで解禁することが出来る。当時のこの要素の貴重さを知っていれば涙を流し、もうカプコンに足を向けて寝ることはできなくなるだろう。当時小学生キッズだった者にとってこのゲームは単なる移植ではなく、あの頃できなかった事が実現できる夢の願望器なのだ。
・アートギャラリーやサウンドテスト
アートギャラリーやサウンド機能がある。エグゼ発売当時は今のようにスマホなどあるわけもなく、公式の絵はコロコロコミックの記事に掲載されているものだったり紙媒体のものがほとんどだった。そしてそれらは親に捨てられるか経年変化でビリビリになってしまう末路を迎え、後で見返すことができない状態になっていただろう。それが全てSwitch上で閲覧できる。
サウンドテストの機能によって、BGMをいつでもどこでも聴くことができる。当時は特定の場面でしか聞けないようなBGMはセーブデータがひとつしかなかったので2度と聞けないようなものもあった。
・ホーム画面の機能がすごい
このゲームは複数タイトルを収録しているので、起動したらまずタイトルの選択画面が表示される。まずこの画面がまさに「PET」だ。3Dでモデリングされたロックマンが表示され、動いて喋る。このアドバンスコレクションのために用意された神ファンサービスである。当時プレイしていた小学生キッズは、こうした形でロックマンと対面することを夢見ていたに違いない。
◆遊んだ感想 残念だった点
思いつかない。無くない?
◆全体を通した雑感
上記の他にもオンライン対戦など追加要素がたくさんあって、ただ移植するだけで無く今の時代に合わせて丁寧に作り直して、蘇らせてくれた事に感謝しかない。
小学生キッズの頃に手に入らなかったものが今こうして実現している。だが、小学生キッズの頃にあって今では手に入らない物がある。それは友達だ。通信ケーブルとGBAを持ち寄って、友達とわいわい楽しく遊んだあの頃には戻ることは出来ない。
今はたくさんの面白いゲームをプレイすることができるが、友達と数少ないゲームを持ち寄って一緒に遊んだあの頃も確かに楽しかった。昔望んだ今がある。しかし、昔に戻りたいと思う気持ちも今ここにある。ゲームの楽しさってどこにあるんだろう?そんなことを考えずにはいられなかった。
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