発売日 | 2023年2月24日 |
対応ハード | switch PS4 PS5ほか |
プレイ時間 | 約80時間 |
プレイ動画 | これ |
公式サイト | ここ |
お気に入り度 | 神RPG2★★★★★ |
◆前置き 購入した感想
ふとしたことから前作「オクトパストラベラー」を購入、プレイしてとても気に入ってしまった。スマホ版アプリ「大陸の覇者」もリリースされたが、ゲーム難易度にガチャ要素が影響するのがどうも好きになれずあまりプレイはしていない。コンシューマーゲーム機でじっくりやれるRPGを切望していた。そんな中、ある日のNintendo Directで「オクトパストラベラー2」の発売が発表される。待ってました。感動の涙と興奮で震えが止まらなかった。即購入を決意。
…だが同時期に発売するゲームが多すぎる。オクトパストラベラー2をプレイすることができるかすごく心配だったがライザ3が延期したことによりなんとか集中してプレイし、クリアに至ることができたので感想を書き留めておく。
◆どんなゲーム?
2とナンバリングされているように、オクトパストラベラーシリーズの2作目。といっても前作と物語的な繋がりは全くないので今作だけプレイしても全く支障はない。
8人の主人公が登場して、それぞれの物語を自分の好きな順番で進めていく。どの場所に行けばどの物語が開始するかはマップを見ることで確認でき、実際に移動していくことで物語を開始していくことができる。
どの順番でも内容に変化はないので特に気にする必要はないが、最初に選ぶ主人公はかなり重要。スタート地点がその主人公によって変わるし、その主人公のストーリーをクリアするまではパーティの先頭に固定になる。
…とあんまり前作について書いたものとほとんど変わらない。前作で良かった点はそのままにしつつ、システムや内容をさらに発展させた素晴らしいゲームとなっている。前作と比較しながら感想を書いていきたい。
◆遊んだ感想 良かった点
・グラフィック面:進化した演出
前作同様、このゲームのグラフィックはHD2Dと呼ばれるドット絵の表現により深みを持たせたようなグラフィック。今作ではその表現の良さを引き出すような凝った演出が多かったように思える。例えば、バトルでBPをマックスまで使用した時はその時だけバトル画面の角度が変わる。HD2Dの奥行きの表現を利用した、臨場感のある戦闘を演出している。
フィールドでは今作は昼と夜を変更することができる。やり方は簡単でZRボタン一発。簡単すぎて逆に怖い。だが、昼と夜で街並みの雰囲気も変わり、それぞれ独特の美しさを演出している。一粒で二度美味しい。
・ストーリー面:クロスストーリーと最終章がたまらない
ストーリーの基本的な部分は前作と同じである。8人それぞれにストーリーが用意されていて、好きな順番でそれを進めていくことになる。相変わらず丁寧に作られていて、キャラクター1人ひとりの魅力を引き出している。しかし、そのストーリーの中では他の主人公同士での関わり合いはほとんどない。これは前作と同様で、前作では不満を抱いていたポイントだった。それが今作では大きく改善される。「クロスストーリー」と「最終章」の搭載だ。
「クロスストーリー」はある特定のキャラのストーリーを一定のところまで進めると解放される、特定の主人公2人が中心になるストーリー。内容に関してはキャラごとのストーリーとはあまり関連がないものの、後に展開される「最終章」の伏線を多く含んでいる重要なものになっている。おまけ程度のものなどではなく内容がとても濃い。さらにパーティチャットとは異なりフルボイス。
「最終章」はクロスストーリーを含む全ストーリーをクリアすることで解禁されるストーリー。8人全員が会話するし、活躍する。この章を進めていくことで、8人の物語の共通点や、登場する重要なキャラクターの意外な繋がりなどが明らかになる。あまり書きすぎるとネタバレになってしまうので書けない。
以上「クロスストーリー」と「最終章」により8人の主人公の関わり合いが濃密に描かれると共に、8人の旅の大きな結末が描かれることになる。これは「オクトパストラベラー2」において最も嬉しい追加要素だった。特にラストバトル、プロローグは鳥肌ものだった。
これだけストーリーが追加されているが、8人それぞれのストーリーのボリュームはは前作と比べて減っていない。章の数だけで見ればむしろ増えている。前作よりもボリュームが単純に増えていると言うことになる。イカれている。
・バトル面:新しいコマンド「底力」
バトル画面やシステムに関しては前作とほとんど変わらない。敵の弱点を突いて攻撃していったり、BPを大量にブーストして攻撃をしかけるなど前作で面白かったと思えるシステムはそのまま残ってるし、これが完成系だと感じていた。そんなバトルに新しいコマンドが搭載された。「底力」である。イメージとしては格ゲーなどでよくある必殺技ゲージを貯めて、満タンになったら特殊な行動が出来るようになるといったもの。非常にわかりやすい。
その必殺技で何が出来るかはキャラ毎に異なる。いわゆる必殺技のように強力な一撃を放ったり、1ターンに2回行動をしたりと効果は8人それぞれで全く違う。この「底力」をバトルでどのように活かすかを考えるのが面白い。例えばボス戦では、敵がブレイクしそうなターンに底力で2回行動をし、デバフを付与した後にブレイクさせ、控えてるキャラクターの底力を全ぶっぱでぶん殴るという戦法をよく使っていた。他にも攻撃を全体化する底力といくつかのサポアビの組み合わせでザコを殲滅するということをしていた。
バトルがさらに面白くなったというのは言うまでもないが、キャラゲーな観点からすると「特定のキャラクターを使う意味が生まれた」という風に捉えることもできる。どのキャラクターでも同じジョブを習得させることが出来るが、ジョブと相性のいい「底力」をもつキャラを選ぶことでさらにジョブの良さを引き出すことができる。
また、キャラ毎に性能が固定であったり細かいパラメータの管理をしなくていい点が簡単でいい。バトル面においてはバトルジョブとスキル、装備、サポアビの管理で結構煩雑。さらに面倒な要素を増やしたら受け入れられなかったと思う。
・キャラ育成:ジョブの自由度アップ
育成のシステムは全く変わってない。キャラクター毎に固定のベースジョブと、自由に変更可能なバトルジョブ。JPを使用してスキルを取得してサポアビを取得。本当に何も変わってない。ジョブの種類すら前作同様だ。決して良くないということでは無く、自分は気に入っていたので変わってなくて良かったと思っている。
変わった点は「バトルジョブを重複できる」ようになったこと。前作では同じバトルジョブを重複して設定することは出来なかったが、今作は条件を満たせば3人まで重複して同じバトルジョブを設定することができる。これによりベースジョブ剣士+バトルジョブ剣士3人でパーティ4人全員剣士にすることなんてことも可能(そんなことしなかったけど)。
前作の良さをそのままにしつつ、自由度をさらに拡張させたようなものになっている。
◆遊んだ感想 残念だった点
・フィールドコマンドでやることが多すぎて辛い
前作同様、フィールドのNPCには話しかける以外にキャラ毎の「フィールドコマンド」を使っていろんな働きかけができる。今作では昼と夜を変えることでフィールドコマンドの種類も変わる。前作では8人でそれぞれ1種類だったが、今作では8人がそれぞれ2種類で計16種類のフィールドコマンドを使用できることになる。この時点で既に頭が痛い。
とはいえ、今作もフィールドコマンドの効果は「気絶させる」「物をもらう」「連れていく」「情報を聞く」の4種類。それぞれに手段が4種類あって計16種類となる。例えば「物をもらう」手段は前作では買うかパクるかだったが、それに加えてねだる、強奪するという手段が追加された。それぞれメリット、デメリットが異なる上に昼夜で使用できる時間帯が異なる。
これだけ種類があるので、誰がどのフィールドコマンドを使えるのか覚えるのが面倒くさかった。また、昼と夜を切り替えて作業量が2倍になるのも面倒くさい。また、このフィールドコマンドを隈なく行おうとするとパーティの交換も頻繁に行うことになる。パーティの変更は街にある酒場に行かなければ出来ない。これも非常に面倒だった。さらに昼と夜を切り替えるとNPCの配置が変わるのでさらに作業量がおよそ2倍になるのも面倒くさかった。やれることが多すぎてしんどい。面倒くさすぎる。
そんなに面倒なのになぜやるのか?得られる成果がかなり大きいからである。回復アイテムも地道に蓄えていけるし、強力な武器も手に入る。この面倒臭い苦行に耐えることができれば攻略がいくらか楽になる。
◆全体を通した雑感
前作のいいところを残しつつ、更にブラッシュアップしたようなゲーム。特にストーリー部分はこういうのを望んでいた!そんな望みが叶えられて感動した。
特に気に入ったのはパルテティオとアグネアのストーリー。(少なくともメインストーリー中では)誰も死ぬことなくみんなが幸せになるようなストーリー。アグネアのラストストーリーは(いろいろ突っ込みたくなるような点はあるけど)演出も凄くて感動した。パルテティオ編は雰囲気がなろう系(現代の便利な知識で無双してく風)のような感じで見てて気持ち良かった。新聞記事の1面で各章を締める演出とかも個人的にはカッコいいと思った。「商人パルテティオ」のBGMが今作では1番印象に残った。
上の2人は今作の「闇」の部分に大きく関わることはなかった。それ以外の6人に関しては「最終章」に向けて大きな伏線を残して終わっている。一つの物語としては完結しているが、それぞれの黒幕の背後の関係についてはいまいちスッキリしない。それが全て最終章で明かされ、点と点が線で繋がっていく。こんなオクトパストラベラーがやりたかった。早くオクトパストラベラー3がやりたい。また5年後かな…。
相変わらず裏ボスは鬼畜難易度なので、現時点では攻略を断念している。ひたすらレベリングするのは性に合わない。気が向いたらやる。
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